2015年05月09日

寄稿・短歌研究「てのひらの歌」新作3首


『てのひらの歌』新作3首

生命線なぞって今日を探してる君にもうすぐ奪われる今日

水かきの退化した手にさくらさくら春の呼吸にさくらは混ざる

加速する月日をおもう三月のバスの窓には手のひらの波


(短歌研究2015年4月号掲載)
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2014年03月04日

寄稿・朝日新聞「あるきだす言葉たち」(連作10首)


『赤色の街』

 冬木立ほそく広がる夕空へジングルベルが霧散していく

 明らかな嘘もまぎれる赤色の街の過剰なひかりにまみれ

 ごらん あれが愛だよ偽りも愛のひとつに数えていけば

 たいせつなこと美しく粛々と樅の木を背に語られていく

 プラタナス あなたを待っているうちに枯れてしまったね プラタナス

 冷えた手を温めあっているようで熱は僕からあなたへ逃げる

 一年はめぐる ふたりに降りてくる感情もまた花散るように

 きらきらと笑う絵文字の往来を結べば星座 しあわせですか

 立ち尽くす日もあるだろう道々にみな微笑んでいるスノーマン

 降れという命令形を空に撃ち誰のためでもないが 祈りを



2013年12月24日付
朝日新聞東京版夕刊文化面「あるきだす言葉たち」掲載


安房さんのブログにて掲載歌を素敵な書にしていただきました。

1: http://awaoa.jugem.jp/?eid=686
2: http://awaoa.jugem.jp/?eid=688
3: http://awaoa.jugem.jp/?eid=690
4: http://awaoa.jugem.jp/?eid=692
5: http://awaoa.jugem.jp/?eid=694

ありがとうございます!
posted by 田中ましろ at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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