2015年05月09日

かばん2月号「空を見ている」(連作8首)


『空を見ている』

 カイパーベルト生まれた場所をあとにしてどこまで行くか僕らは競う

 ゆるやかに低気圧へと向かう日のあなたにもらう大量の棘

 笑ってる人たちみんな灰になれ流れ星とは死だ 壮絶な

 たとえば土の記憶を辿るようなこと ねえわたしたちどこからきたの

 踊ったりしてたんだろうペルム紀はペルム紀なりの愛を奏でて

 たましいの位相差として熱のない諍いつづく冬の地下鉄

 空を見ているアスファルトはきっと星じゃなく淋しい青の空を見ている

 今まさに大量絶滅期だという星の害獣として僕たち


(かばん2015年2月号掲載)
posted by 田中ましろ at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | かばん掲載歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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