2013年04月23日

かばん4月号「ある平和」(連作8首)


『ある平和』

 皮膚ごしに触れてお前の伸びやかな腕を受け止めている三月

 春の日に手を振っている向かい合うことは誰かに背を向けること

 ある平和としてリビングいちめんに玩具広げるみたいな会話

 諦めと覚悟は似てる両腕がいのちを包むかたちになって

 躊躇する間も与えない歳月の怒涛 ああ こんなにもまぶしい

 パラダイムシフトと呼べばうつくしくわたしは水葬されてしまうね

 跨線橋からの夕焼けはしゃいでるはしゃいでるってただの微動を

 いのちいのちいのちお前を抱くことでわたしは次の世界にいくよ



(かばん2013年4月号掲載)


posted by 田中ましろ at 01:10| Comment(0) | TrackBack(0) | かばん掲載歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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